Day 6

本物を見る

読了+体験+課題: 20〜30分

ここまでの5日間は、模擬体験でした。今日は本物を見ます。 実際に動いているループの記録を、これまでに学んだ概念のタグをつけて再生します。 模擬と違って筋書きの都合はありません。それでも、目的・行動・観測・修正・停止が そのまま現れることを確かめてください。

今日のゴール

リプレイ1: 毎日12:00に問題が届く学習ループ

1本目は、ある学習者のもとで毎日動いているループです。 毎日12:00に資格試験の問題がチャットに届き、回答すると自動で採点され、 間違えた問題は解説つきで復習に回ります。人間がしているのは「解いて返信する」ことだけ。 出題も採点も記録も、すべてループが担っています。

リプレイ1: 毎日出題ループ

※実際のセッション記録をもとに、名称などを置き換えて再構成しています。

注目してほしいのは、このループの地味さです。 派手な問題解決は何も起きていません。決まった時刻に始まり、照合し、記録し、確実に止まる。 Day4で見たとおり「毎日、小さく確実に終わる」からこそ、このループは何ヶ月も回り続けられます。 そして間違えた問題が翌日もう一度出てくるという「修正」は、 学習者の弱点という観測結果が出題計画を書き換えている、ということです。

リプレイ2: 失敗から立ち直る作業ループ

2本目は、AIがコンピュータの上でファイルを作る仕事のループです。 ターミナル(文字だけの作業画面)のログ風に再生されますが、 読み方はリプレイ1とまったく同じ。タグを追ってください。 今回は途中で失敗が起きます。そこからの立ち直り方が今日の見どころです。

リプレイ2: ページ生成の作業ループ

※実際のセッション記録をもとに、名称などを置き換えて再構成しています。

失敗は事故ではなく、情報

リプレイ2で起きたことを並べ直すと、こうなります。 作った(行動)。開いて確かめた(観測)。空タイトルを見つけた(失敗の発見)。 原因の仮説を立てて直した(修正)。もう一度確かめた(観測)。

ここで大事なのは、失敗そのものは何も壊していないことです。 Day2で見たとおり、作業環境が「間違えても被害が小さい場所」を用意していたからです。 確かめる前に公開していたら、失敗は事故になっていました。 観測の内側で起きる失敗は情報になり、観測の外側で起きる失敗は事故になる。 これが、この7日間でいちばん実務に効く一行かもしれません。

2本のリプレイに共通していたもの

特別に賢いAIの、特別な瞬間ではありません。よく設計されたループの、普通の1回です。 あなたが明日作るループも、この形を目指せば十分です。

今日のまとめ

ミニ課題(5〜10分)

  1. リプレイ2について考えてください。もし「開いて確かめる」という観測の段が無かったら、 何がどこまで流れていたでしょうか。誰がいつ気づいたでしょうか。
  2. リプレイ1の中から、Day3の6部品(鼓動・個室・手順書・接続・検証役・記憶)のうち 4つ以上を探して指さしてください。どのログの行がどの部品にあたるでしょうか。

次回

Day7「自分の最初のループを設計する」。いよいよ修了制作です。 6項目のループ契約書を書き上げて、7日間の卒業とします。